味噌汁のはじめては?

外国の人からは味噌スープと呼ばれる味噌汁ですが、いつ頃から飲まれはじめたのでしょうか。私たちが普段口にするもの全てに「はじめて」があります。今では食卓にあがるのが当たり前になっている味噌汁にも歴史があります。

味噌汁の歴史

味噌汁が登場したのは室町時代とされています。味噌は平安時代から食材につけて食べたり、そのまま舐めたりして食されてきました。鎌倉時代には、味噌をすりつぶして溶かした汁状の物が飲まれるようになり、これが味噌汁の原型と言われています。この頃に一汁一菜の基本ができました。室町時代に入り、庶民の間にも味噌汁が広まっていき、農民は自分たちで味噌を作るようになりました。江戸時代、徳川家康は普通38歳前後までしか生きられない時代に、75歳まで長生きしました。長寿の秘訣はたくさんの具を入れた味噌汁を毎日食していたからだと言われています。これにあやかり、家康以降の将軍達も、健康のために味噌汁を毎日欠かさなかったそうです。

味噌の歴史

味噌汁の歴史を知ると同時に、味噌の歴史も知っておきましょう。味噌の始まりは「未醤」だとされています。これは700年代の記録として今に伝わっています。未醤は「ひしお」(小麦と大豆の麹に塩を加えて作られた調味料)と同じように使われていたものとされています。未醤に使われていたのは、大豆、麦、塩、酒、米麹です。禅宗寺で鎌倉時代に豆味噌を作り始めました。粒になって残った大豆を僧達はすりつぶして使っていました。これに汁を入れて飲んだものが味噌汁のはじまりです。味噌汁を飲んでいたのは、こうした僧達や武士などの特別な階級の人達だけで、一般には上記したように、室町時代に入ってからです。室町時代には樽の質が発達し、味噌を樽に詰めて保存、発酵させていました。江戸時代には、これまでの豆味噌ではなく、米がたくさん穫れる地域で米味噌が作られるようになり、麦の多く穫れる地域では、麦味噌が作られるようになりました。そのまま舐めてご飯のおかずにする、なめ味噌として人気がありました。それまでは自宅で手前味噌を作る家庭も多かったのが時代も進み、1960年を過ぎると味噌の工場生産が進み、自宅で味噌を作る家庭は少なくなりました。

インスタント味噌汁

長い味噌と味噌汁の歴史の中で、近年になってお湯をそそぐだけの便利なインスタント味噌汁が登場しました。具材も様々で、味噌がフリーズドライになっているものから生味噌が真空パックで入っているものまで様々ですね。しかもこのインスタント味噌汁、自分で作ることもできるのです。忙しい朝は手作りインスタント味噌汁で乗り切るのも一つの手ですね。

材料(4杯分)

作り方

COLUMN~味噌汁の思い出~

生まれて初めて味噌汁を作ったのは、小学校のときの調理実習だったと思います。今となっては何でだしをとったのかも忘れてしまっていますが、完成後の試食タイムで、向かいに座っていた男の子が、隣の子に笑わされて鼻から豆腐を出したのを覚えていますので、具材はきっと豆腐とワカメか豆腐とネギだったのでしょう。こんな記憶ばかりが強烈に残っています。実家の母に、家事を手伝うことは女の子として当たり前のことだと教えられてきましたので、小さい頃から台所に立つ母の横に張り付いて、包丁さばきや料理の手順を見て学びました。年頃になると遊びたい気持ちの方が先でしたが、家のことをやってからでなくては出かけてはいけないというのが自分の中で出来上がっていました。あの頃は億劫で面倒だと思っていましたが、そんな経験があったからこそ、今、料理するにも困らない自分がいます。母が台所に立つ姿を思い出しながら、自分の娘も同じことを思うのだろうかと考えながら、今日も味噌汁を作るのです。

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